2016年5月23日月曜日

Nomad Factory 『Drum Tools』

Nomad Factoryのドラム・トラック用プラグイン『Drum Tools』のレビューです。


コンプはコレ、EQはアレ、シグナルフローの順番は…と、こだわりがある人はまた違う印象だと思いますが、これ1つで各ドラムキットの音作りが完結するので、僕のようなものぐさな人間にはピッタリです。

ちなみにシグナルフローは
Gate
 ↓
Compressor
 ↓
Drum Selector
 ↓
Modeling Convolver
 ↓
Lows EQ
 ↓
Highs EQ
 ↓
Tube Saturation
 ↓
Solid State Saturation
 ↓
Reverb Convolver
 ↓
HP / LP Filters
 ↓
DLA2A NF Compressor
 ↓
Clipper
となっているようなので、順番に見てみましょう。


ゲート
Relaxed/Moderate/Aggressive/E-Fast/E-Relaxed/E-Gentleの6つのモードを選択可能です。
それぞれアタック/リリースのセッティングが異なります。

コンプレッサー
Natural/Vintage/Modern/Pumper/Impact/Punchy/Dirtyの7つのモードを選択可能です。
それぞれレシオ/アタック/リリースのセッティングが異なります。
右上のMIXでドライ/ウエットのバランスをコントロール出来ます。

ドラム・セレクター
それぞれのキットに適したイコライザー(ロー/ハイ)の設定を呼び出します。
バイパスするとフラットになります。
詳しくは下のイコライザーのところで。


真空管/テープ/トランス(変圧器)のIR(Impulse Response)を選択します。
「通しただけで音が変わる」的なアレをコントロールするイメージでしょうか(適当)
これ自体はダイナミックな変化はしませんが、この後のイコライジング/ハーモニクスのコントロールの鍵になっている気がします…

イコライザー(ロー/ハイ)
上記のドラム・セレクターで選んだ項目によって、イコライザーのモードの選択肢、ピーク等が変化します。
KICK 1/2 選択時
SNARE 1/2 選択時
TOM 1/2 選択時
HIHAT 選択時
OVERHEAD 選択時
DRUM SET / BYPASS 選択時
サチュレーション(チューブ/ソリッド・ステート)
サチュレーターですが、それぞれ独立して使える(つまり同時に2つ使える)のが面白いです。

リバーブ
コンボリューション・リバーブですが、自由にIRを使えるわけではありません。
内蔵されているBerlin/Paris/Los Angeles/Manhattan/Tokyo/Londonから選択できます。

フィルター(ハイ/ローパス)
HPF:20Hz - 2kHzから下をカット、LPF:2kHz - 22kHzから上をカットします。

DLA2A NF Compressor
Bus DriverのDLA2A NF コンプレッサー(光学式)を搭載しています。
MIXはドライ/ウエットのバランスをコントロール、C/Lはレシオ(コンプ/リミッター)の切り替え、○/∞はモノラル/ステレオモードの選択です。
(ステレオモードは完全なステレオ/デュアルモノコンプではなく、ステレオ→モノラルに変換&処理→ステレオに分割して出力するみたいです)

クリッパー
突っ込み過ぎても-0.1 dBにリミッティングしてくれます。
Hard(-0.5dB~リダクション)またはSoft(-5dB~リダクション)を選択できます。


以上、ほぼマニュアルに書いてあることをまとめただけですが、参考になればと思います。


僕はドラムだけだとわからないのでギターにも使ってみました。
クリーン・トーンや、特にアコースティックギターは相性が良いと思います。

見た目はやや複雑そうですが、それぞれのパラメーターの内容はシンプルです。
プリセットも各キット・ドラム全体のものと用意されているので、気軽に触ってみましょう。

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